財布をなくした(と思った)話

 

私は財布を2つ持っている。

1つはカードがたくさん入ってる長財布。

もう1つはカードが3枚しか入らないミニ財布。

 

普段はミニ財布を携帯しており、大体長財布は家に置きっぱなしにしてある。

 

この長財布、外に出すのは諸般の事情で1ヶ月に1回のみである。

その長財布がなくなったのだ。

 

中には免許証をはじめとした個人情報の権化類、クレジットカード、預金を司るカード、そしてカラオケ屋さんの会員カードだ。

 

もはや無くなったら私が世間に ますだ という人間である証明ができないレベルである。

 

 

その財布がなくなった。

 

 

気付いたのは平日昼間、会社の昼休み、CDを買いにまさにお会計をする瞬間だった。

 

 

え、財布ない。

とりあえずお店には謝り取り置きをお願いした。

 

カバンはチャックがあるやつなのに、私は昔から鞄を締められない呪いにかかっているため、開けっぱなしだった。

 

でも長財布、落としたり盗まれたりしたとしても気付きそうである。

きっと私はオフィスのデスクにでも置きっぱなしだったのだろう。

そういえば午前中財布出したな、と一呼吸。

 

いそいそオフィスに戻る。

 

そして探す、ない。

 

焦る私。

迫る会議。

 

会議より財布が気になって仕方ない。

上司に申し訳ないが財布がなくなったことを伝える。おそらく昼休みどこかに落としたのかもと。

見つからなかったら警察に遺失届を提出したい。

 

そして1時間の外出許可を貰い、財布を探す旅が始まった。

 

CDショップまでの道、ショップ内、お店の落とし物窓口、駅の改札、そして交番。

 

結論から言うと見つからなかった。

交番で遺失届を出し、オフィスに戻った。

 

そして途方に暮れながらデスクで項垂れてるとふと足元に隙間があることに気付く。

 

足元にはキャスター付きキャビネがある。

まさか、、

恐る恐るその隙間に手を伸ばす。

 

そう、キャビネと床の間に財布があった。

 

 

どうやら私は午前中に財布を出したあと、カバンに放り投げたつもりの財布は床に落ち、それを自分の足で蹴り、見事キャビネと床の間にゴールインを決めていたようだった。

 

 

もはやどこから突っ込んでいいのかわからない。

財布(大事なもの)は投げるな、蹴るな。

カバンはちゃんとしめなさい。

 

こんな当たり前に言われ続けていたことが未だに出来てないために、無駄な時間を費やしてしまったのだ。

 

見つかったから良かったものの、失ったものは時間だけではない。

そう、私は完全に盗まれたと勘違いし、クレジットカードを止めてしまっていた。

再発行までクレジットカードは使えない。

しかも再発行料までマイナスである。

 

本当に反省した。

 

 

一つ私を褒めて良いことがあるとするならば、財布をなくした時、すぐにTwitter等に書いたり、会社で騒いだりしなかったことで、周りに迷惑をかけなかったことくらいである。

 

上司には4回くらい謝罪した。

 

 

財布は投げない、蹴らない。

カバンは開けっぱなしにしない。

 

以上。